オタワ意思決定ガイド(個人用)とは?

オタワ意思決定ガイド(個人用)とは?

意思決定ガイドとは、具体的な選択肢とそのメリットとデメリットについて説明したものです。海外では、このような意思決定ガイドが多く開発されていますが、その選択を必要とする患者さんが少ないなどの理由で、活用できる意思決定ガイドがない場合もあります。

そのような時、自分の状況や選択肢をあてはめて検討することができる意思決定ガイドとして、オタワ意思決定ガイド(個人用)(Ottawa Personal Decision Guide)[1]が役に立ちます。このガイドは、カナダオタワ州にあるオタワ大学のO'Connor博士らが開発したものであり、意思決定の理論などを踏まえて作られたものです。O'Connor博士は、看護師です。

治療や検査などの選択肢やメリットとデメリットが空欄になっているので、個別の状況を記載しながら、情報や考えを整理するのに役立ちます。

日本語版は、新潟大学の有森直子先生らが翻訳しています。
(こちらから日本語版をダウンロードできます。)

https://decisionaid.ohri.ca/docs/das/OPDG_Japanese.pdf



日本で開発された意思決定ガイドは、まだ多くありません。
医師から2つの治療方法を提示されどちらがよいか検討する場合はもちろんのこと、例えば、治療中も仕事を続けるか休職するか、家族に病気のことを伝えるか伝えないか、今後の療養場所をどこにするかの検討などにも活用できます。