意思決定ガイドの効果
意思決定ガイドを患者さんに提供した場合、通常のケアを提供した患者さんと比べて、以下の効果があります[3]。
- より知識が増えたと感じる
- より情報を得られたと感じる
- 自分の価値観がより明確になる
- 意思決定における役割がより積極的になる可能性
- より正確なリスクの認識ができる可能性
- 情報に基づいてかつ自分の価値観と一致した決定ができる可能性
また、Patient decision aids(意思決定ガイド)の提供による悪影響の報告はありません。
この効果は、欧米において行われた105件のランダム化比較試験の効果をメタアナリシスという方法でまとめています[3]。この方法でまとめられた結果は、エビデンスレベルが最も高いものとみなされています。
日本でも意思決定ガイドが少しずつ増えてきています。このサイトでは、日本で作られた意思決定ガイドを、開発者の承諾のもと紹介しています。
(2020年1月20日公開 大坂和可子)
引用文献
1)O'Connor AM. Validation of a decisional conflict scale. Med Decis Mak. 1995;15(1):25-30.
2) O'Connor AM, Ottawa decision support framework to address Decisional Conflict, (2006) https://decisionaid.ohri.ca/odsf.html, 2006 (accessed 25.11.12).
3) Stacey D, Légaré F, Lewis K, Decision aids for people facing health treatment or screening decisions, Cochrane Database Syst. Rev. (2017) 1:CD001431. doi: 10.1002/14651858.CD001431.pub5.